

公務員を続けるメリットってあるの?なんだかデメリットが多いような気がするんだけど…

不満はあるだろうけど、安定度で言えば最強じゃない?

メリット、デメリットはどちらもあります。11年の公務員経験での本音をあますところなくお伝えしますね!
この記事では長年の公務員生活ののち、民間企業へ転職した管理人が、公務員のメリット、デメリットをお伝えします。
- 小規模消防(50~70人)に11年勤務
- 田舎
- 転勤ナシ
- ブラック(他の消防から〇朝鮮消防と言われるくらい独裁色が強かったです 汗)
公務員のメリット
- 安定
- 特殊な経験が積める
- 社会的信用
- 生産性を考えなくてもよい
公務員のデメリット
- 民間と比べて給料が低い
- 部署によってはクレーマー地獄
- 「公務員」というだけで、日常生活で肩身の狭い思いをする
- 新しいことにチャレンジしにくい環境
- 組織全体が減点主義
- 副業禁止
公務員のメリットを4つ紹介
まずはメリットを紹介します。
公務員生活11年で実際に感じたものをそれぞれ紹介します。
公務員のメリット①:安定
公務員の一番のメリットです。
仕事の能力、結果などは関係なく、毎月必ず給料がもらえますし、年2回のボーナスも必ずもらえます。
退職金も以前に比べると少なくなっていますが、それでももらえます。
なぜなら、国や自治体が潰れるというのは基本的にはありません。
民間企業ではそれなりの規模の会社でも、ある日いきなり会社がなくなった、というのは十分にあります。
ですので、毎月の給料はほぼ保証されていると言ってもいいでしょう。

退職前、世間では新型コロナウイルスで大騒ぎしている中、役所内ではまるで何事もないように業務が行われていたのが印象的でした。
公務員のメリット②:特殊な経験が積める
公務員という仕事は、費用対効果では測れないような仕事が多いです。そのため、民間では経験できないような事が経験出来ます。
行政職以外にも、消防、警察、自衛隊などの公安職では、いっそう特殊な経験が積めます。

私は消防士だったので、消防目線で「特殊な経験」のほんの一部をご紹介します。
- 火災、救助、救急などの現場活動
- 消防車で火災現場へ向かう時の車窓からの眺め(消防車がサイレン鳴らしていると、みんな消防車を見ます)
- 一般人が立ち入れない場所へ侵入する
- メディアよりも早く、大きな自然災害の救援活動に駆け付ける

これらの活動は法律で認められた上での行動ですので、公務員ならではのメリットだと思います。
公務員のメリット③:社会的信用
公務員でいるとあまり感じないかもしれませんが、公務員の社会的信用度はかなり高いです。
特にローンの申請、クレジットカードの申請では抜群の強さを発揮します。
お金を貸す側としても、公務員ですとお金の取りっぱぐれが少ないからでしょう。
雇用主は国や自治体ですので、民間企業みたいに潰れることはありませんし
公務員の離職率も民間企業よりも低いので、結果的に公務員だとお金を貸してくれやすい、ということになります。

以前ディーラーで車のローン申請をした際、わずかな待ち時間で審査通過しました。
ディーラーの営業マンも「やはり公務員の方は審査が速いですねぇ♪」と言われていました。
公務員のメリット④:生産性を考えなくてよい
これはメリット、デメリット双方に言えることですが、あえてメリットの方に挙げました。
仕事の特殊性や、発生する人件費や時間などをコスト意識で考えてしまうと、とても民間では取り扱えません。
そのため公務員が行う「住民サービス」は、いい意味で生産性を考えなくてもよいこととなります。
費用対効果では測れない住民サービス(例)
- 選挙対応
- 福祉サービス
- 保育サービス
- 消防業務全般
- 警察業務全般
- その他

公務員のすべての仕事にコスト意識が不必要、というワケではありません。
普通のエクセル作業などはまだまだ非効率なので、ぜひ効率化して欲しいのですね!
公務員のデメリットを6つ紹介
続いてデメリットを紹介します。
メリットよりもデメリットの方が少し多いですね。
デメリット①給料は思ったほど高くない
世間では、ほぼ100%「公務員の給料は高い」と思っていますが、現実は全く違います。
公務員は安定の代わり?なのか、民間よりも給料が低く設定されています。
特に10代~20代はホント安いです。

ちなみに私が33歳の時、内勤でしたが、給料は手取りで23万円でした。
手取りの中に扶養手当、家賃補助、通勤手当が含まれてこの金額です。高いですか?安いですか?
ちなみに、財政破綻した北海道の夕張市の現状が記された記事をご紹介します。
(これを見ると、とても公務員は給料が高いとは言えません…)
未曾有の人口減少時代に突入した日本。約50年後には4600万人もの人口が減る未来が待っている。『縮小ニッポンの衝撃』は、日本を襲うこの問題に正面から向き合ったNHK取材班のルポをまとめた一冊。本書から一足先に「財政破綻」「超高齢化」「人口減少」という三重の問題を抱えた夕張市の実例を公開する。
デメリット②:部署によってはクレーマー地獄
公務員、とりわけ地方公務員は県民、市民との接触が多いため、クレーマーに遭遇する確率が高いです。
クレーマーの一例
- 毎日のように市役所に来て文句を言いに来る人
- 役人=オレたちよりダメな奴ら、という気持ちが根底にある人ら
- 救急車のタクシー利用の常連(?)で、しかもクレーマー
明らかにムチャクチャな輩でも、公務員は反論することはできません。
公務員は公僕、つまり住民、県民、国民のために働くために存在しているからです。
何の努力や痛みも伴わずに、論理的にも明らかに破綻している輩を「お客様」と持ち上げるのは大変です。 いいとこの大学を出て公務員になった人が、輩の対応で心も体もクタクタになってしまうのは、公務員ならではのデメリットです遊之介
デメリット③:「公務員」というだけで日常生活で肩身の狭い思いをする
なぜか「公務員」というだけで世間から批判の対象となってしまいます。
どうしても公務員は「安定」「仕事してなさそう」「高給取り」というイメージがあるため、嫉妬や批判の対象になりやすいです。
実際は仕事量は年を重ねるごとに、新しい仕事がどんどん増えていますが、給料は上がりません。
それに、世間からの公務員バッシングを受けないよう、必要以上に低姿勢な対応をしています。
ただ、何をやっても批判の対象になることに変わりはありません。
以前、何かのアンケートで職業欄に「公務員」と書いたところ、金持ちと思われたのか、物を売りつけられそうになったので、断ると、あからさまに冷たい対応を受けました。 それ以降は職業欄には「会社員」と書いて公務員であることを隠していました。これって「公務員あるある」ではないでしょうか?(笑)遊之介
デメリット④:新しいことにチャレンジしにくい環境
公務員の仕事は前例踏襲が基本となります。
なぜなら、組織の特性上、滞りなく、淡々と業務を回す必要があるからです。
そうなると、「新しいこと」をやって失敗する確率があるのなら、「いつもと同じこと」をやれば、ひとまず失敗はしない。
その結果、新しいことには挑戦しなくなります。
個人単位で見れば、みんなが挑戦しない人、というわけではありません。 ただ、個人が新しい提案をしても、周りがそれを良しとしない空気がまん延しているため、結果的に新しいことは起きにくいです。 それに、最初は「市民のために」と高い志を持って入ってきた若手職員も、3年もすると組織に染まっていき、同じような職員になりがちですね。遊之介
デメリット⑤:基本的に減点主義
仕事の評価は「いかに失敗をしないか」が問われます。
成果を上げたので加点…というのは基本的にはありません。
ですので「バランスよく、そつなくこなす」タイプの人が優秀とみなされます。
アグレッシブなタイプの職員も時々いますが、そんな人は「失敗はしないけどアグレッシブ」という、かなり優秀な部類の人です。
私は消防士時代の初期の頃は「そつなくこなせず」に減点をしまくりました。 その後、退職の数年前から、独自の取り組みをした結果、市民の方らにも評価してもらいました。 しかし、組織からの評価はあまり上がりませんでした。おそらく最初の減点が響いているのでしょうか…。遊之介
デメリット⑥:副業禁止
「職務に専念する義務」「信用失墜行為の禁止」が法律にしっかり明記されているので、副業禁止です。
しかし実際のところ、副業に興味のある人は多いです。
それだけ給料が安い、という表れでしょうね。
自分の持ち物をメルカリやヤフオクなどで売る(処分する)のは副業とは言えませんので、大掃除を兼ねてやってみるといいですよ! ちなみに私は不用品だけで10万円くらいは稼ぐことが出来ました。遊之介
まとめ:4勝6敗でデメリットの勝ち
それではもう一度、メリットとデメリットをまとめてみましょう。
公務員のメリット
- 安定
- 特殊な経験が積める
- 社会的信用
- 生産性を考えなくてもよい
公務員のデメリット
- 民間と比べて給料が低い
- 部署によってはクレーマー地獄
- 「公務員」というだけで、日常生活で肩身の狭い思いをする
- 新しいことにチャレンジしにくい環境
- 組織全体が減点主義
- 副業禁止
元公務員という立場から、改めて公務員のメリットデメリットを考えてみました。
公務員時代の頃は、デメリットばかりが目についていましたが、いったん離れて見てみると
メリットもちゃんとあることに気が付きました。
しかし、結果を見るとデメリットが多くなってしまいました。
もし、あなたが公務員を辞めたいという気持ちがあるのなら
辞めたいへの方へ向けてのアドバイスを記事にしていますので、ぜひご覧ください
公務員辞めようか、どうしようか、迷っていますか?私自身、同じような悩みを抱えたまま、1年、2年と過ごしてきましたので、気持ちは良く分かります! 最終的には34歳で消防士を退職し、現在はIT企業で働いています。